3.核廃絶へのいろいろな動き

7月7日「核兵器禁止条約」誕生から3年 ~これからどうする

2020年7月7日、核兵器禁止条約の採択3周年を迎えたこの日、ピースボート共同代表でありICAN国際運営委員の川崎哲が、今後の核兵器禁止への道のりや、条約の現状についてオンライン講演会として、話しました。

当日のイベントには、およそ70名の方々にご参加いただきました。
ご参加いただいた皆様、ありがとうございました。

核兵器禁止条約が採択されて3年

現在、世界では81か国が条約に署名し、38か国が批准しているというのが現状です。(2020年7月7日現在)
残り12か国が批准すれば、その90日後に発効となります。

スライドを使っての説明

しかし、条約を発効すれば、一気に核兵器がない世界が出来上がるわけではありません。
核兵器禁止条約の発効後に開かれる締約国会議で想定される議題を、様々な国々やNGOはすでに意識し、1回目の開催時に何を話し合うかという議論が始まってます。
講演会では、条約に対する各国の姿勢や、日本の場合、日米安保条約とどのように関係してくるのかなど、核保有国と非保有国という、核兵器のとらえ方が異なる立場を踏まえて話を進めていきました。

また、核の傘の下にある国々が批准すること自体には法的障害はなく、あくまで国の方針であり、核兵器製造に投資している銀行の動きなど、日々の生活に関する場面からも核兵器を含む兵器との関わりを知ることができました。

コロナウイルス、気候変動、そして「核兵器」

質問に答える川崎さん

現在、世界的に流行している新型コロナウイルス。
日々の報道でも、集中治療室の不足や、マスクの不正転売など様々な話題が取り上げられています。

そこで、イギリス、フランス、アメリカなどの国が核兵器に使用している費用を、すべてコロナ対策(医療現場)に充てるとするとどれくらいになるのかというデータをもとに、日本ではどうなのかという話に触れました。

日本は直接的には核兵器を保有していないため、防衛費をもとに計算し、どのようなお金の使われ方をしているのかを見ながら、政府の在り方を考えました。
そうした政府を我々国民が築き上げてしまっていること、それ故に選挙に投じる一人一人の票がいかに鍵を握るのか、ということを実感しました。

新型コロナウイルスなどの感染症のみならず、環境保全という場面でも同じことが言えます。
核兵器を製造、保有するということは、自殺的行為であり、人類のみならず気候変動や地球存続自体に対する脅威をふるいます。

日本は核兵器を所有しているわけではありませんが、原発で発電を終えた核燃料に含まれるプルトニウムを再び原子力発電で再利用する「核燃料サイクル」という政策が打ち出されています。
青森県六ヶ所村に建設中の核燃料再処理工場では、46トンのプルトニウムが分離されることになります。日本は、核兵器5000~7000発を作ることができる状態にある、ということなのです。

ここ数日は、広範囲で記録的豪雨が猛威を振るっています。そのような様々な気候変動が起きているこの地球に、本当に核兵器の居場所はあるのでしょうか。

私たちにできること

核兵器廃絶の動きは、待っているだけでは一向に進みません。
私たちにできることは、昨今のコロナ渦中でもたくさんあります。

例えば、一人でも多くヒバクシャ国際署名に署名集める、原爆資料館オンラインツアーなど被爆75年を機に開催されるイベントに参加する、その参加した時のことを共有するといったことです。オンラインという方法を使って、世界の人々とつながることができることを実感しました。

最後に

今回、この講演会やICAN関連イベントを運営に関わり、私は無意識に核の抑止力に同意の姿勢を示してしまっているのかもしれないと、はっとさせられました。普段利用している銀行が、もしかしたら核兵器製造に融資しているかもしれない…。私はそんな未来、いや、今を作りたくない、と思います。

数えきれない生き物が存在するこの地球に感謝し、これからも愛していこうとするとき、核兵器などの兵器は必要ないことに自然と考えが行き着くと思います。

今日、SNSなどを通して、一人ひとりの意見を発信する機会は増えています。
講演の夜、私はSNSで核兵器と今後の世界に対する自分自身の考えを発信しました。講演を聞いたみなさん、この記事を読んでくださっているみなさんと一緒に、核兵器廃絶の動きを広げていきたいと思っています。

ピースボート: 德永涼子、松村真澄(編集)

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