8月4日、ICANのベアトリス・フィン事務局長と、YMCAおよび関係者とのオンライン対話企画が行われました。全国各地から約60名が参加し、核兵器廃絶に向けてどんな取り組みができるか、さまざまな意見が交換されました。私は広島の会場であるYMCAにて参加しました。
企画は3部構成。
まず、日中韓YMCAユース平和委員会や、昨夏ピースボートに参加したおりづるユースの報告が行われました。 いずれも、アジア、世界の仲間たちとつながる様子が分かり、被害だけでなく加害の歴史と向き合う貴重な体験だったと発表しました。
続いて行われたベアトリスの講演、「核兵器廃絶に向けて、ユースに期待すること」では、ベアトリスが若者の核兵器廃絶運動のカギとなる3つのポイントを話しました。
1.若者たちのエネルギー:何かを知りたい、動かしたいという強さや活力を制御しないでほしい
2.若者たちの希望:すべてがうまくいくわけではない。でも、そこで希望を失ってはいけない
3.SNSの活用:ICANが前進してきた要因はこのSNS。さまざまな角度からSNSを有効に利用してみんなで連携すること。
この3つをいつも心に置きながら、考えたり、話し合ったりして仲間と一緒に活動してほしい、と語りました。
最後に行われたのはQ&Aセッション。岩手や熊本の大学生や熊本の大学生などが、通訳を介さず英語で直接質問しました。その意欲的な姿勢に、ベアトリスの答えにも熱が入ります。「核の抑止論を話すとき、それが本当に私たちを守ってくれるのか、ひとつひとつ検証・想像しながら考えなければならない」「ICANの活動を通して得られた最大の宝物は仲間たち。とくに私たちを動かしたのは被爆者の方々だった」など、心に浮かぶ言葉を発し、YMCAの若者たちもうなずき、メモを取りながら聞き入っていました。
最後には、各地の参加者がスクリーンに顔を見せ、おりづるを持ちながら集合写真を取りました。ベアトリスはノーベル平和賞メダルを持って参加。広島原爆投下75年を2日後に控え、積極的に動く平和への活動について考える、よい機会だったと思います。
ピースボート 松村真澄
※写真は広島YMCAの中奥岳生さんより提供いただきました