3.核廃絶へのいろいろな動き

8月6日 オーストラリア・メルボルンからの報告

以前、お知らせしましたように8月9日の長崎デーのイベントが
開催されました。
(以前のブログ記事はこちら

現地で同イベントをお手伝いした元ピースボートスタッフの
山木健太郎さんから、その時の報告が届きました。
暑いイメージだったヒロシマ、ナガサキ。冬に同日を迎えた彼が
核兵器・核のない世界を願うという基本に戻り、ヒロシマ・ナガサキ、
そしてフクシマへおもいを馳せています。

私たちも、改めて過去と現在、未来をつなげて、考えてゆきたいと思います。
(渡辺里香)

「ヒロシマ・ナガサキ、そしてフクシマ」

毎年夏の暑い時期に原爆の日は巡ってきていた。けれど、南半球にいる今年は
上着を着てマフラーをしている。また今年は3月の突然の原発事故の発生に
よって核エネルギーの恐怖が再度身近のものとなったことで原爆の日は特別な
意味を持った。
広島と長崎という町の名前を最初に聞いたのはいつのことだったのだろう。
小学校低学年だったと思われる。戦争の最終局面において壮絶なる兵器が
落とされた町。あの大惨事を二度と繰り返してはならないと誓われた場所…。
そんな風に語られ、小さいときから、そして今でも二つの地名を続けて聞くと
ある気持ちにさせられる。それは極度の破壊を前にした時の根源的な平安を
希求する生理本能が受け継がれてきているからなのかと思う。
豪州メルボルン発祥のNGO Japanese for Peace(以下JfP)は去る
8月6日、広島の日に州立図書館シアターで『ピースコンサート2011』を
開催した。被爆者の言葉で幕を開け、笛福朗、リリー&キング、
キングカドゥ&サンシャインシスターズ、トムボルトンバンドが多彩な音楽を奏で、
日本のNPO原子力資料室の元海外メディア広報担当者フィリップ・ホワイト氏に
よる福島原発事故について、国連のWILPF(婦人国際平和自由連盟)を長らく
率いていたフェリシティ・ヒル氏によるスピーチがあり、そして
ヘレン・カルディコット氏とサプライズとして坂本龍一氏からいただいた
メッセージが読み上げられた。この企画の成功に協力していただいた
ミュージシャン、スピーカー、そしてボランティアの方々に厚く感謝を
申し上げたい。なお、今回の収益金は石巻で被災地支援活動を継続している
NGOピースボートに寄付される。

先月JfPの活動の一環で、反核兵器のパブリックフォーラムで広島原爆の
被爆者でありオーストラリアで名だたる絵本作家である森本順子さんの通訳を
させていただいた。1945年8月6日に自分自身の身に起きたことを彼女は
淡々と語ったが、その日の記憶は彼女の中にまったく色褪せることなく焼きついて
いるようだった。その三日後の長崎への原爆投下、そして終戦。66年前の
その時を境に日本は人類史上初の核戦争後の社会に突入し、戦争放棄の理念を
憲法に刻み、輸出主導と大量生産・大量消費を軸にした国家モデルを作り上げ
成功した。しかしここにきてまたもや核エネルギーの暴走に苦しんでいる。
大事な教訓を忘れてしまったからなのか。科学技術を盲信し、経済成長を
やみくもに求めてきたつけなのか。

生きるうえで本当に大切にしたいものは何か、東日本大震災を契機に
今一度考え直された人は多いと思う。広島・長崎という名前を聞くときに
喚起される気持ちを、ぼくはその指針としたい。以下は坂本氏からのメッセージ。

「原子を人為的に壊して、そこからエネルギーを得る核技術は、元々自然界には
ないプルトニウムなどの副産物を産み出します。これは究極の自然破壊では
ないかと思います。まさに「パンドラの匣」だと思います。人類は匣を開けて
しまったのですから、今後何十、何百世代も禍根を残すことになります。
我々の世代は、これと格闘する責任があります。坂本龍一」

$    ピースボートのおりづるプロジェクト
坂本龍一さんからのメッセージを読み上げる山木さん

山木健太郎

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