3.核廃絶へのいろいろな動き

シンポジウム:「核の太平洋」は今~被害、運動そして継承~

1/19(水)東京大学駒場キャンパスにて、「核の太平洋」は今~被害、運動そして継承~というタイトルでシンポジウムを開催しました。このシンポジウムには、先日来日したばかりのタヒチやオーストラリアからの訪日団も参加し、それぞれの核の被害を訴えました。そのほかにも、第五福竜丸の元乗組員である大石又七さんや東大教授の増田教授・佐藤教授、そしてピースボートの川崎が出席しました。
    ピースボートのおりづるプロジェクト-川崎さん
川崎さん

    ピースボートのおりづるプロジェクト-ヘイアバ
ヘイアバさん

$    ピースボートのおりづるプロジェクト-大石さん
第五福竜丸の元乗組員 大石又七さん

タヒチから来日した核実験場の元作業員レジス・ハアマルライ・グディングさんはモルロア環礁で行われたフランスの核実験の話をしてくださいました。レジスさんは「12回におよぶ大気圏内核実験を目撃した。爆発は美しいが、その後残るのは死の灰と放射線だけだ」と言います。当時、現場で作業していた現地の人々には防護服が与えられず、多くの人が放射線の影響を知らぬままに作業をし、被爆しました。そして、その多くが癌を発病しています。
「現在は地下核実験の影響により地下に埋まった放射能がいつ漏れ出すかと心配。フランスにモルロアで行ったことを早く認めさせたい」と語りました。
$    ピースボートのおりづるプロジェクト-レジス
レジスさん

また西オーストラリア非核連合のデラ・レイ・モリソンさんは、ウラン採掘による核被害を訴えました。現在、オーストラリアにはたくさんのウラン採掘場があり、その多くは先住民が住んでいた土地であり、その先住民の方々は移住を余儀なくされました。
そして、また新たにヤリリという地域が、ウラン採掘場にされようとしています。ヤリリは先住民の言葉で、「死に値する場所」という意味です。そのヤリリでウラン採掘のために開発が始まると、この土地の地下水は放射能に汚染されてしまいます。その水を植物や動物を通して先住民たちが口にすることになるのです。この採掘場の建設には150を超す企業が意欲を示しているのですが、その中でもっとも多いのが日本企業だということに、会場は騒然としました。
$    ピースボートのおりづるプロジェクト-デラレイ
デラ・レイ・モリソンさん

私たちは被爆者と聞くと広島・長崎の被害をおもいますが、世界を見回してみると現在もなおヒバクシャが生み出されていることを痛感します。

遠藤泰生教授(東京大学大学院総合文化研究科附属グローバル地域研究機構)は、最後に「太平洋と聞くと、太平洋を囲む大国がまるで上から見まわすような感覚にとらわれがちですが、私たちはもっと太平洋に暮らす人々の目線から世界を見る必要があるように思います」と話されました。
(上泰歩、渡辺里香)

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