米国時間の10月26日、第一回おりづる被爆者のサーロー・節子さんが、核兵器の被害の悲惨さを伝える日本政府の「非核特使」として米国在住の被爆者、据石和さんと共に、ニューヨークの国連本部で被爆体験を語りました。
節子さんは、欧米・豪州など世界各国の人々が集うなか「国際社会が団結して核廃絶に取り組んでほしい」と国連の協力を求めました。
そして、米国生まれで広島で被爆した据石さんはもうすぐ85歳。「世界で唯一、原爆を使用した国の市民権を持つ被爆者として、語り継ぐのが私の義務。死ぬまで休んでいる暇はない」と語りました。「当初は誰も耳を傾けてくれなかったが、米国の雰囲気も変わってきた」と手応えを感じたことを述べました。
24日、25日にはニューヨーク州の小学校や大学を相次ぎ訪れ、児童や学生たちと語り合いました。
25日に国連本部で開かれた「平和のための詩」コンテスト優秀作品発表会にも出席し、自らの被爆体験を披露して「核兵器のない世界」の実現を訴えました。
ここで、節子さんは、原爆で焼死した4歳のおいの姿が「核兵器廃絶に私を駆り立てている」と語り、据石さんは発表会に出席したニューヨーク近郊の中高生と声をそろえて「ノーモア広島、ノーモア長崎」と訴えました。
2人はこの後、コロンビア大学でも講演をしました。
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■日本経済新聞
米国在住被爆者、国連で体験語る 「核廃絶取り組んで」
http://www.nikkei.com/news/category/article/g=96958A9C93819695E0E5E2E28A8DE0E5E3E2E0E2E3E39180E2E2E2E2;at=ALL
■毎日新聞
<非核特使>被爆者2人が国連の発表会で核廃絶を訴え
http://news.biglobe.ne.jp/domestic/1026/mai_111026_8942359907.html
■NHKニュース
被爆者が国連で核廃絶の訴え
http://www3.nhk.or.jp/news/html/20111027/k10013548241000.html
■The Japan Times
Hibakusha: Swap reliance on atomic energy for renewables
http://www.japantimes.co.jp/text/nn20111028a6.html
■A-bomb survivors question world’s reliance on nuclear energy
http://mdn.mainichi.jp/features/news/20111027p2g00m0fe096000c.html
(渡辺里香)
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