1.ヒバクシャ証言の航海

4月9~10日、ヨルダンでの活動報告【その2:福岡奈織編】

続いて、ユースの福岡奈織さんの報告です。
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こんにちは。おりづるユース特使の福岡奈織です。

遅くなってしまいましたが、ヨルダンに寄港した際の報告をしたいと思います。


ヨルダン寄港の喜びを全身で表現する福岡奈織さん。笑

私たちは、アカバに到着後、二日間ヨルダンに滞在しました。
一日目は、ヨルダン北部にあるシリア難民キャンプ「ザータリキャンプ」と、アンマン市内にあるシリア紛争で負傷した子どもたちのリハビリセンターへ、二日目は、パレスチナ難民キャンプを訪問し、学校見学をした後、パレスチナ難民一世の方との証言会を行いました。

○支援物資を届ける
おりづるプロジェクトは、一般ツアー「ヨルダンで学ぶ 中東のいまと国際貢献」の皆さんと一緒に、ザータリキャンプの外で暮らしているシリア難民の方と、リハビリテーションセンターに、日本で集めた支援物資を届けに行きました。物資の中には、紙おむつや、古着、石鹸などがありました。
ザータリキャンプには2年前から12万人の難民が移り住んできているということでした。しかし、難民キャンプの中では、民族性の違いなどから、住みにくくなってしまった人たちが、キャンプの外にテントをたてて生活をしていました。


中東で医療支援を行う「日本イラク医療支援ネットワーク(JIM-NET)」
事務局長の佐藤真紀さんとユースの福岡奈織さん

○パレスチナ難民一世の証言を聞く
2日目、パレスチナ難民の小学校で証言会を行いました。60年前、パレスチナからヨルダンに移り住んできた、難民一世の男性3人、女性1人のお話をきき、難民2世の男性の方のお話も聞くことができました。


イスラム文化の中で女性が人前で証言をするのは
とても珍しいことだそうです


難民2世の方からも証言を聞かせていただきました

約60年前、イスラエル建国の際に、自分たちの住む家を追い出されてしまったパレスチナの人たちの話は、まるでそれが昨日の事のように聞こえました。彼らは、みなそれぞれに、自分の家の鍵と、その近くの土や、自分の家でとれたオリーブの苗木、パレスチナ政府から公式に発行された居住証明書を大事に保管しておられました。自分がその家に住んでいたこと、戻る家があるということを、強いメッセージとして受け取りました。
自分たちは、もと住んでいた場所に戻るために、抵抗を続けるというメッセージが、世代を超えて受け継がれている様子が伺えました。


いつか自分たちの家に帰るときのために大切に鍵を保管しているそうです

出会った記念にということで、パレスチナの地図もいただきました。彼らの故郷を想う気持ちが、とても強く伝わってくる瞬間でした。パレスチナ難民の話は過去に起きたことではなく、今にも続いている問題であり、難民キャンプで厳しい生活をしている人たちが、今、和解と解決が必要であることを学びました。


パレスチナの地図を受け取った被爆者の李鐘根さん

おりづるプロジェクトからは、杉野信子さんが、被爆した当時のことをお母さんから聞いた話を証言ました。パレスチナ難民の証言と、被爆者の証言が同じ空間で共有された、貴重な時間でした。杉野さんは、パレスチナにも早く平和な日が訪れますようにというメッセージを送りました。


被爆証言をする杉野信子さん

今回の証言会は、「約60年前から同じように苦しんでいる人同士として」体験を共有する場となりました。どちらも、過去を忘れてしまわないように、若い人へ、世界へ、自分たちの言葉を届けています。

状況は違っていても、とても悲しくてつらい経験をしてしまったことが共通しているとして、お互いの立場を考えられたことや、両方の証言に平和への想いを馳せることができたことが、とても貴い機会になったと思いました。
短い時間では、理解したとは言えないかもしれませんが、戦争や紛争によって傷ついてしまう人がいるということ、そしてそれを繰り返さないように訴え続けている人が世界にはたくさんいるということに気付くことができてよかったです。


リハビリテーションセンターで治療をする子ども達へ
ヴァイオリン演奏のプレゼント

(おりづるユース特使 福岡奈織)

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