8月6日広島にて、平和記念式典をはじめ、様々な行事が行われる中、被爆者との対話を通じて平和について考えるイベント『はちろくトーク』が開催されました。
「lingua franca」(イタリア語で「共通のことば」)という広島の大学生グループの主催イベント。
被爆から69年が経つ今、「戦争離れ」「平和ボケ」していると言われる若者たち。そんな彼ら自身が広島で証言に出会い、昨年から「若い人が気軽に入れる被爆証言会」をつくっています。
進行役には、第7回「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」ユースの福岡奈織さん。被爆証言をしてくださったのは証言の船旅を終えたばかりの、坂下紀子さん。和やかな雰囲気でスタートしました。
会場ぎっしりと集まった80名を超える方々。
なんとそのほとんどが若者世代とあって、まずは<坂下さんと仲良くなろう!>というコーナーから始まります。
脚本家・ライターなど様々な顔をもち、笑顔が素敵な坂下さんの、人としての魅力に若者たちは興味津々。
「こんなに沢山の若い方に証言ができるのが嬉しくって舞い上がっています…!」と坂下さん。熱の入った証言をして下さいました。
若い人たちに向けて証言をされる坂下さん
証言やイベントを通して感じたことを、その場で対話する時間も設けられ、初対面の人とも「平和」や「自分たちができること」などについて語り合います。
普段は被爆者を”特別な存在”と感じる人も多い若者世代。「原爆は美しいものを怖いものに変えてしまった。きれいなものを、当たり前にきれいと思える世の中を作りたい。」と語る坂下さんの証言から、共通の思いを感じた若者も多かったようです。
質疑の時間には「教師を目指しているが、子供たちにどう平和を伝えていけばいい?」といったこれからの平和を考える声も上がりました。
広島原爆投下から69年目の8月6日、若者の考えと広島の想いとの間に「共通のことば」を強く感じる時間となりました。
ピースボート 中田智子(なかたのりこ)
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