8月5日、広島にて、帰国したばかりの第8回 証言の航海の報告イベントを行いました!今回乗船したヒバクシャ・ユースはもちろん、全国から広島に集まったおりづるパートナー、そして過去の証言の航海に参加されたおりづる先輩ヒバクシャの方も登壇し、盛りだくさんの報告イベントとなりました。
イベントの様子
まずは、ピースボート川崎より核兵器の最新の情勢をお話。
第1回に乗船 広島・田中稔子さん
そして今回は、先輩おりづるヒバクシャの田中稔子さんより<世界に伝える大切さ>として、ご自身の被爆体験を交えてお話して頂きました。田中さんのお話の中では、「今日会場に来ているアリ・ビーザーくん
(原爆投下したB29に登場していた米兵の孫)も、クリフトン・トルーマン・ダニエルさん(トルーマン大統領の孫)も、広島長崎を訪れて、ピースボートに乗って、平和活動をしているのよね」と語る場面も。
今年の広島での報告は、アリ・ビーザーさんの他にも、海外からのゲストが多数訪れました。
右)寄港地インドにて受け入れてくれた、シーズ・インドのトーマス・マシューさん左)平和首長会議のアーロン・トビッシュ写真左下)アリ・ビーザー
そして今回の報告の中で、メインのひとつでもあるドキュメンタリーの上映です!イギリス出身のエマ・バゴットが、地球一周乗船前から、約4ヶ月間の密着を経て完成したもの。
ドキュメンタリー映像 上映の様子
ハワイイにて被爆者の堀江さん、伊藤さんと語るエマ
被爆者やユースと3ヶ月を共に過ごし、彼女自身もメンバーと深く知り合い、核問題を学びながら、この映像を制作しました。19か国25都市で行った寄港地活動や船内での活動はもちろん、被爆者の素顔や、船内の若者の声を集めて、地球一周の証言の航海を世界に伝えるべく映像にまとめた作品。
鑑賞後には、会場から暖かな拍手が。
写真右から)ユース鈴木慧南さん、廣中正樹さん、堀江壮さん、伊藤正雄さん、鎌田弘恵さん
おりづるチームの地球一周を約30分で鑑賞した後、ヒバクシャメンバーから<一番印象に残った寄港地>について報告。
被爆70年の今年に世界を回り、25にも及ぶ都市で証言をした経験はやはり特別なもの。
鎌田弘恵さんは「200年以上も戦争をしていないスウェーデンから、新たな姿勢を学んだ」と話しました。
戦争を知らない世代による集団朗読
そして、船内生活については、ユースから地球一周での活動を報告した後、ヒバクシャの切な思いと、若者の率直な思いをこめた<集団朗読>を上演。
おりづるパートナーとして活動した古堅海夕さんは「はじめは関心がなかったけど、ヒバクシャと出会って変わった。これからは自分から発信していきたい」と話します。
また、通訳ボランティアとして、ヒバクシャの思いを英語で世界へ伝えたフリン丈さんは「地球一周をかけてプロジェクトに関わって、言葉に思いを乗せて伝えることの大切さを実感した」と語りました。
『被爆70年ー未来につなぐ』これが第8回証言の航海のテーマです。
被爆者の地球一周だからこそ感じた思いとともに、国境を越えて新たに生まれた平和の芽を感じる報告会となりました。
盛りだくさんの報告の翌日は、ついに被爆70年の広島です。
(ピースボート 中田智子)