1.ヒバクシャ証言の航海

グアテマラ:平和を築くためのネットワークを

7月5日(月)、グアテマラ・プエルトケツァルにて、ヒバクシャ一行は水先案内人の軍縮教育家のキャスリン・サリバンさんとアメリカ在住のヒバクシャ笹森恵子さんと共に1泊2日のツアーを行いました。

まず午前中に、港近くのホテルで、332の市から成るグアテマラ全国の市長連盟の代表団長であるアダルペ・レイエス市長と、約15名の市長らと会合を持ちました。ピースボート初寄港のこの地で、今回のミーティングによりグアテマラ初となる平和市長会議への加盟を11もの都市が行いました。

その後、首都にあるグアテマラ市役所に移動し、アルバロ・アズロー市長と市役所委員会の公務員の皆さんが開いてくださったヒバクシャ歓迎式典に出席しました。アズロー市長は、1996年から2000年にかけてグアテマラ大統領として活躍され、1996年に36年も続いた内戦を終わらせ和平協定を実現させたグアテマラシティ現代史において大切な存在です。市役所最上階にある、グアテマラ市を一望できる議会場で、ヒバクシャ10名それぞれに、平和活動への貢献を称える賞状が渡されました。

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海
グアテマラ市の「功労市民」との表彰を受けました

また、ここでもアズロー市長が平和市長会議へ加盟署名をしてくださいました。

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-gtm cityhall
今回のピースボート寄港によって初めて、グアテマラから平和市長会議に加盟がおこなわれた

その後、ユネスコ世界遺産に登録されている世界的に有名な観光地、アンティグア市にむかいました。市庁舎を訪問したところ、市議会開催中にもかかわらず、ヒバクシャ一行を熱烈な歓迎で迎えてくださり、原爆について、かなりハイレベルな質問が数多く市議会委員の皆さんから出されました。ヒバクシャ一行の訪問を記念して、アンティグア出身の聖人サンティアゴが使っていたという鐘を、特別に鳴らしてくださったことが非常に印象に残っています。

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海-gtm congress
市議会中、とてもあたたかく迎えていただきました

2日目の7月6日(火)は、フランシスコ・マロキン大学で笹森恵子さんによる証言会と、ピースボート制作のドキュメンタリー映画『フラッシュ・オブホープの上映会を行いました。会場となった講堂の外では、大学によって原爆パネル展が行われており、証言会に訪れた大学生が足をとめていました。

証言会で笹森さんが、「今日までたくさんの人々の助けを借りて生きてくることができました。過去を思い起こしても辛いことや悲しいことはあまりありません。1つ辛いことがあるとすれば、今私達が住む世界のこととその中に生きていく人々のことです。人々が平和に共存できる世界を私一人の手で築くことは不可能です。しかし、塵もつもれば山となるという言葉を信じて、みんなで力を合わせましょう。特にこれからの世界をリードする若い力を合わせて、武器のない世界を作っていきましょう」と言葉を残しました。若いエネルギーを強く信じ、一人ひとりの人生のすばらしさと協力することの大切さを述べる笹森さんの姿に、グアテマラの市民は真剣な眼差しで耳を傾け、大きな拍手を送っていました。

ピースボート ヒバクシャ地球一周 証言の航海
大学主催者から笹森恵子さんに感謝の挨拶が

(佐々野桜)

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