1.ヒバクシャ証言の航海

2012年8月の広島・長崎を振り返って②

2012年8月の広島・長崎を振り返るブログ、続いては長崎です!

長崎に到着した7日は、おりパの希望者と、立命館大学とアメリカン大学が毎年共同で行っている平和交流セミナの一部にも参加させてもらいました。これは、私が大学になってから改めて核問題を考えるきっかけになったセミナーです。この日は、長崎被爆の下平作江さんと谷口すみてるさんの証言を聞きました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-谷口さん
立命館大学とアメリカン大学の学生の前で被爆証言をする谷口さん(中央)

下平さんは、中学生の修学旅行で私が初めて被爆証言を聞いた人です。これまでに1000回以上の被爆証言を行ってきたそうです。証言を聞いていて感じたことは、人は辛いことでも何度も話していると表面上はなんでもないように話せるようになるけれど、本当は話す度に心の奥で傷ついているんだな、ということです。そういう意味で、被爆証言を聞いた人にはある種の責任が生まれることを改めて感じました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-下平さん
下平さん(中央)とおりパのハン・スンヒくん(左)

また、会場では、前日広島で証言を聞いた近藤鉱子さんにもお会いしました。

おりパのハン・スンヒくんは、広島で近藤鉱子さんの証言を聞いて、「許す」ということについて深く考えたと語っていました。鉱子さんの証言の中で印象的なのは、今まで憎くて仕方なかった原爆を落とした操縦士に、自分が実際に出会って反省している姿を見たことで同じ戦争被害者として彼を見ることができるようになったという「許し」の経験です。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-kokoさん
近藤鉱子さん

韓国から留学生として来日していたハンくんは、戦争責任の問題や歴史認識の問題について日本人と話をする度に何度も傷ついてきました。それは、世界の平和のために証言を続ける被爆者の方々と話していても、理解し合うことはなかなか難しい問題で、なんとかしてその溝を埋めることはできないのかと船の中でも奮闘していました。

ハンくんは後にくれたメールでこのように語りました。
「韓国で被爆証言を聞く機会は非常に少ないです。それは、原爆投下が日本の被害と加害を象徴する出来事として捉えられるため、様々な語る側も受け取る側も様々な想いが交差し、メッセージがうまく伝わらないからだと思います。だけど、被爆者の皆さんの証言は戦後の日本の平和を支えてきた大きな要因であり、世界の平和のために大切にしなければならないことです。鉱子さんが自分も操縦士も同じ戦争の被害者として通じあえたように、日本の被爆者や韓国の戦争被害者も同じ戦争が恐ろしいということを伝えるために連帯することはできないのかと韓国に帰ってきてからも想いがめぐっています。」

8日には報告会を行い、9日は朝からおりパと一緒に城山小学校の平和祈念式典に参加しました。被爆校として有名なこの小学校では、毎月月命日に平和祈念式典を行っていると聞き、長崎の平和教育の重さに驚きました。また、見学のできる被爆校舎では、原爆投下当時に小学生だった方のお話を伺うこともできました。

    ピースボートのおりづるプロジェクト-城山小
城山小学校の平和祈念式典

その後は平和祈念公園で行われた平和祈念式典に参加しました。広島の式典と比べて規模や雰囲気などが全く違います。何度か参加したことがありますが、市民が関わっているアットホームな感じが印象的でした。しかし、デモの影響か、今年は警備が非常に厳しく、公園近くでのちらし配りも規制されていたことに驚きました。

また、毎年長崎市で行われている「11時02分にシャッターを切ろう」(原爆投下の時間にシャッターを切ることでこの日を覚えようという取り組み)にも、第5回おりづるプロジェクト参加被爆者の小川忠義さんの呼びかけでfacebookなどを通して75回クルーズの参加者たちがシャッターを切ることで全国からこの日を想いました。

翌日の10日からは軍縮・不拡散教育フォーラムが行われました!
次回はその様子をお伝えします。

(サポートスタッフ 坂口理香)

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