11月7日、ピースボートの船、オーシャンドリーム号が長崎港に寄港しました!
今回の寄港は、ピースボートが韓国「環境財団」と共同企画している日韓クルーズ「PEACE&GREEN BOAT2014(ピース・アンド・グリーン・ボート2014)」の最後の港として寄港。日韓市民約1000名が長崎の街を訪れました。
日中は、歴史、文化、観光、そして平和問題などそれぞれの観点から長崎の町を見学。夜には、船内で記者会見とピースイベントを行いました。
ここでは、古賀が同行した「日韓で考える『平和』への道」というツアーと夜のイベントについて報告をします。
日韓約35名が参加した今回のツアーは、朝9時過ぎにオーシャンドリーム号を出発。路面電車で、最初の訪問地、平和公園と長崎原爆資料館を訪れました。
長崎平和推進協会に所属するピースボランティアガイドの皆さんに、ご自身の被爆体験をお話いただきながら、平和公園、原爆資料館、原爆死没者追悼平和祈念館を案内していただきました。
今回のツアーでは、3名のガイドさんにご案内いただきましたが、その取りまとめを、第1回証言の航海にご参加いただいた池田道明さんがつとめてくださいました。
続いて、長崎大学の核兵器廃絶研究センターを訪れ、長崎大学生の皆さんと「平和教育」をテーマにディスカッションを行いました。
ここでは、3つのグループに分かれ「私が受けた平和教育」「戦争のない世界を実現していくために、次の世代に何をどのように伝えていきたいか」というテーマで話しました。
日本と韓国。「太平洋戦争」について、それぞれ学校教育の現場でどのように教えてきたのか。世代によって価値観の違いはあるのか。また、教育の現場は学校?地域?家庭?など。私たちの身の回りにある「平和教育」について、それぞれが感じる課題や展望などを話しました。
韓国から参加された方の「日本社会において、過去の戦争に対する考え方が右傾化しているように感じる」という問題提起に対して、長崎出身の20代の学生の方が「小中学校では他県に比べて平和教育は充実していると思うけれど、大きくなればなるほど考える機会は減っていく」、80代のツアー参加者からは「8月15日をさかいに、教育が180度変わった。それまでは完全に軍国教育で、子どもの頃から戦争に勝つことが何より大事だと信じていた。教育は本当に大事」だと強く訴えていらっしゃいました。
ツアーの後半は、学徒動員が魚雷の部品生産等に従事していたとされる「三菱兵器住吉トンネル工場跡」、日本の加害の側面から戦争について深く考えることのできる「岡まさはる記念長崎平和資料館」を訪れました。
被害者・加害者と簡単に割り切れるほど、戦争は単純ではない。一度始まってしまっては取り返しのつかない事態が生じてしまう「戦争」を二度と起こさないために、私たち一人ひとりに何ができるのか。一日を通して、悶々と考え悩んだツアーとなりました。
過去を見つめ、未来を築くために何ができるのか。そんな問いに向き合いながら、開催した夜のイベントについて、続きはこちらのブログから!
▼11月7日、ピースボートが長崎に初寄港しました!【イベント編】
(文責:ピースボート古賀早織/写真:片岡和志さん)
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