7.おりづるプロジェクト・オンライン

未だ150の核弾頭を保有するインドの人にも知って欲しい

核兵器禁止条約の批准国が条約の発効に必要な50か国に達し、ピースボートそして世界中で歓びの声があがっています。

そんな中、ピースボートの「おりづるプロジェクト・オンライン」の第二回目の証言会が開催され、インドをはじめとする、マレーシア、イギリス、カナダ、インドネシア、イタリア、日本そしてアメリカからの約80名の参加者が集いました。主催者でインド出身のアンキタ・セゲルさんは次のように述べています。

「私は核兵器についての認識を広げたいという思いから、本オンライン証言会を開催しました。インドは未だ150の核弾頭を保有しています。核兵器禁止条約の発効に先立ち、1945年に起こった戦争の悲劇を二度と繰り返してはならないという意識をインドにいる人々がもってほしいと強く思います。

参加者はイギリス出身のエステル・ギャレットさんから「禎子の千羽鶴」の話を学ぶとともに、平和への思いを込めて折り鶴を折りました。

本イベントで被爆の体験を語って下さったのは木村徳子さん。木村さんは長崎市の新地町(爆心地から3.6km地点)にある自宅の二階で姉弟と被爆しました。木村さんは壊れた壁の下敷きになりましたが、這い出て、安全な場所へ逃げました。必死で逃げる中、原爆が落とされた直後の悲惨な長崎の情景を目にしました。木村さんは長崎で放送局のアナウンサーをしていましたが、結婚を機に上京し、1970年から原爆の体験を語り始めました。証言では、原子爆弾投下直後から75年経った今に至るまで、その影響がいかに木村さん、そしてご家族を苦しめ続けているかについて語って下さりました。

木村さんは2000年より、核兵器廃絶の署名活動や原爆被爆者の支援活動に積極的に参加しています。2010年と2015年には、ニューヨークの国連本部で行われた核拡散防止条約の再検討会議に出席。2017年には、ピースボートと共に国連本部を再度訪れ、被爆証言をされました。その中で、ICAN(核兵器廃絶国際キャンペーン)がノーベル平和賞を受賞したことにより、被爆者や核兵器廃絶へ努力する人々への注目が集まったことへの感激の思いを共有されました。現在木村さんは(東京都原爆被害者団体協議会)東友会の委員会のメンバーとして活動されています。

家族や知り合いを自分たちの手で火葬することは辛かった、と。

参加者の方から多くの意見やコメントも寄せられました。

インド出身のDeepti Manchanda(デープティ・マンチャンダ)さん
「木村さんの生き方にとても心が動かされました。また木村さんの熱意に大変感謝しています。被爆体験を伝えるために、その記憶を辿り、呼び起こすことは簡単なことではないと思います。今回の証言会で大変多くのことを学びました。私の周囲の人々がこのような平和活動に参加していけるよう、全力を尽くすことを約束します。そして、木村さんの健康長寿をお祈り申し上げます。また、世界平和のため、多大な貢献をなさっているピースボートに心からの祝賀と感謝を述べさせていただきます。私は48歳ですが、今回の証言会を通して被爆者の困難、苦しみを知ることができました。この証言会での学びを絶対に忘れず、多くの人に伝えていきたいと思います。そしてピースボートはそのきっかけとして私の心に生き続けます。

インド出身のPooja Bhasin(ポージャ・バシン)さん
「被爆体験を語って下さり、ありがとうございました。木村さんが経験してこられた心身の深い傷に心が痛みます。平和、人類そして正義のために、75年間忍耐強く声を上げ続けて下さり本当にありがとうございます。木村さんは世界の宝です。木村さんの生き方を深く尊敬します。そして核兵器禁止条約への50か国批准、おめでとうございます。木村さん、そして被爆者の方に、困難に負けない強さがいかに社会を動かす力をもっているかを教わりました。

アメリカ出身の Masataka Aita(あいた まさたか)さん
「被爆体験を語って下さり、ありがとうございます。現在私は、創価大学の国際平和学研究科に所属しています。木村さんの絶え間ない平和活動に心から感謝致します。どうかご健康で、お身体を大切になさってください。今回でピースボートのオンライン証言会に参加するのは2回目になります。被爆者の方と私たちを繋げて下さり、本当にありがとうございます。おりづるプロジェクトは、参加者が主体的に参加できるとても創造的な活動でした。次回のオンラインフォーラムも楽しみにしています。

インド出身のAlishaa Aroraさん
「被爆証言をして下さりありがとうございました。この原爆の悲劇と苦痛に耐えることは簡単ではなかったと思います。被爆体験を聴く中で、木村さん、そして周囲の人々がどれだけの深い精神的トラウマと困難を経験してきたのかに気づきました。75年たった今でも、考えるだけでぞっとする出来事です。木村さんそして核兵器廃絶の運動により多くの力が集まりますように。本イベントを開催して下さり、また核兵器廃絶のための素晴らしい運動を起こして下さり、本当にありがとうございます。これらの運動で、より多くの人が思いやりを持てるようになると思います。本日のイベントで充実した、素晴らしい時間を過ごすことができました。

日本出身のMieko Obe さん
「体験談をお聞きし、改めて、戦争は二度と起こしてはいけないと強く思いました。貴重な機会をいただき、本当に有難うございました。被爆者の方の証言を直接聴ける貴重な機会を設けて下さり本当にありがとうございます。私にできることがあれば何でも教えてください。」

カナダ出身のHue Phamさん
「被爆体験を語って下さりありがとうございます。被爆体験を聴くのは非常に貴重でした。原爆は長い昔の出来事ではありませんが、人々はそれを忘れがちです。だからこそ、私たちは絶えず、行動を起こし続けなければなりません。」

木村さんからのメッセージ

「核兵器、それをつくるのも人間。核兵器、それを使うのも人間。けれども核兵器、それをやめさせるのも人間。私は止めさせる側の人間でありたいと思っています。

文:アンキタ・セガル
翻訳:森山星子
編集:渡辺里香

 

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