7.おりづるプロジェクト・オンライン

核軍縮と被爆者の話を若い世代に伝えることの大切さ ~米・タフツ大学~

2022年4月11日、ピースボートUSインターンのネイサン・ライヒェルトは、タフツ大学のアムネスティ・インターナショナルと日本文化クラブ、そしてピースボートによるオンライン証言会を開催しました。今回は、被爆2世の東野真理子さんが登場し、1945年8月6日に広島に投下された原爆を生き抜いた母親と祖母の体験談を共有しました。そして、今回がオンライン証言会の55回目でした。

熱心にお話する東野さん

東野さんは、おばあさん、お母さんの被爆体験談を紹介しながら、ご自身の被爆体験について語りました。原爆が投下されたとき、お母さんが何をしていたのか、お母さんはが何日もお母さん(東野さんの祖母)を探し続けたこと、おばあさんは麻酔もない状態で目の手術を受けたこと、最終的に片目を失ったおばあさんは片目の代わりに孫である東野さんを頼ったことなどを話しました。そして、東野さんは、高齢になったお母さんが、原爆で負った火傷を日差しから守るために、夏場も長袖を着ていたことを話しました。原爆を体験した後遺症や恐怖と何十年も付き合っていかなければならなかった、というお話もありました。東野さんは最後に、このような悲惨な行為を二度と起こさないために、おばあさん、お母さんの話を語り継ぐことの大切さをメッセージとして伝えました。

東野さんは、そのあとタフツ大学の学生からの質問に答えました。核エネルギーや核兵器をめぐる国際政治に影響を与えるために、若者が被爆者の成功にどのように貢献できるかを中心に話しました。東野さんは、平和運動に参加し、自分の体験を他の人と共有することの重要性を強調しました。

このイベントは、タフツ大学の学生にとって、広島の被爆2世とオンラインで直接話し合うことができる貴重な学びの機会となりました。 東野さんの証言は、核軍縮と被爆者の話を若い世代に伝えることの大切さを教えてくれました。このような国際的な教育活動によって、いつの日か核兵器のない世界が実現するかもしれません。

東野さんとの質問タイムを終えて、親近感を感じながら集合写真

文:ネイサン・ライヒェルト

翻訳・編集:渡辺里香

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