2024年4月23日、いよいよピースボートが横浜を出航し、「ヒバクシャ地球一周 証言の航海」(通称:おりづるプロジェクト)がスタートしました!
出航の前日、おりづるプロジェクトのメンバーは外務省を訪問。
今回地球一周を通してご乗船されるヒバクシャの伊藤正雄(いとうまさお)さんと倉守照美(くらもりてるみ)さんに付与される「非核特使」の委嘱式がありました。

外務省軍縮不拡散・科学部 軍備管理軍縮課課長・清水知足さんから委嘱状を頂き、緊張の表情
外務省軍縮不拡散・科学部 軍備管理軍縮課課長・清水知足(しみずちたる)さんからは、おりづるプロジェクトが長年に渡り、世界へ原爆被害のの実相を伝える活動をしていることへの感謝と「政府や市民、各国どうしが対話を続けることで、核廃絶に向けて一歩踏み出せる可能性もある」との言葉をいただき、とても勇気づけられるとともに今回の私たちの使命に背筋が伸びる思いでした。

委嘱式後に正門前にて記念撮影
そして翌日の4月23日、横浜大さん橋国際客船ターミナルにて出航前記者会見が行われました。
会見には、ピースボート共同代表/核兵器廃絶国際キャンペーン(ICAN)国際運営委員の川崎哲(かわさきあきら)、Peace Boat創設者/共同代表の吉岡達也(よしおかたつや、日本被団協事務局次長の和田征子(わだまさこ)さん、おりづるプロジェクトコーディネーターの渡辺里香(わたなべりか)、ノーベル平和センターよりキム・レクステン・グルンネベルグさん、そして今回クルーズ1周通してご乗船される長崎出身のヒバクシャ・倉守照美さんと広島出身のヒバクシャ・伊藤正雄さんが参加され、今回の船を出すにあたりそれぞれの熱い想いを述べました。
「ヒバクシャの平均年齢は85歳を越え、残された時間は限られている。長崎を最後の被爆地にするため、世界の戦争被害者と手を繋ぎ、核兵器のない世界に導きたい」と倉守さん。
「日本被団協がノーベル平和賞を受賞し、核廃絶への関心は世界中で高まっている。今こそ原爆の悲惨さを世界に向けて発信する使命を感じている」と、伊藤さんも強い決意を示しました。

[Peace Boat]の帯でスピーチをする福島富子さん
翌24日の神戸港での出航式では、伊藤正雄さんにスピーチいただきました。

神戸出航式にてスピーチする伊藤正雄さん
ヒバクシャをはじめ、たくさんの人たちの平和の想いをのせて出航したピースボート。ここから107日の平和の旅のはじまりです。
Voyage120のクルーズテーマは「TIME FOR PEACE(今こそ平和を)」です。
船旅で出逢う人々と心の交流を通して、ともに平和な世界に向けて行動していきます。
今後の活動の様子もぜひ見守りください!
出航式の様子はメディアでも取り上げられました。
広島・長崎の被爆者ら船で世界各地へ“核兵器廃絶など訴え”|NHK 広島のニュース
https://www3.nhk.or.jp/hiroshima-news/20250423/4000029258.html
被爆証言 世界を航海 伊藤さん ピースボート今日出発|中国新聞
https://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=150960
(文:高尾桃子)